Plain Englishとはabout plain English

情報量が増すなかで、正確に、スピーディーに理解させるかを工夫

インターネットの普及により私たちは情報を容易に得ることができるようになりました。気づけば多くの情報に囲まれ、無意識にそれらを即時 取捨選択する毎日です。
そうした人間の負荷を補うために、コンピュータの処理スピードは高まり、AIによるデータ解析や選別が可能となる一方で、データマイニングや多くの海外の情報も瞬時に自動翻訳がされ、その情報量は日に日に膨大化しています。

中世エリザベス朝以前、情報は一部の特権階級者のモノでした。限られた情報の収集は困難であり、ようやく得られた貴重な情報を伝達するのには、出し惜しみするかのように直接的な表現を避け、相手を重んじ格式高く、冗長的な表現が用いられていました。
当時英国で使用されていた1センテンス内(一文)の平均ワード数は50ワードと一文が長く作られていたことが、それを物語っています。

英国の産業革命以後、文明の進歩とともに情報量は急速に増えるにつれて、富とともに情報は産業資本家のモノとなっていきました。
さらに商業革命により情報は国をまたいで広範囲に明確に伝える必要性が高まると、一文の平均ワード数は29ワードと1センテンス内の文字は半減しました。

そして、現在のネットワーク社会による情報過多の環境下で私たちはスピーディーに情報処理を行い、コミュニケーションすることが強いられています。
現在の欧米のビジネス文章の1センテンスの推奨ワード数は20ワード以下です。
情報に修飾を施すことなく、ダイレクトで簡潔、効果的表現を駆使して、たった20ワード内で、情報を伝達するための工夫がされています。
そうした表現の効果と効率をルールとしてまとめたものがPlain Englishガイドラインです。

現在 Plain Englishで書かれる代表的なものが、米国大統領の就任演説であり、ウォール・ストリート・ジャーナル、投資家向けIR資料です。

今後IOTやSNSによる情報量の増加の中でAIによる情報処理能力はさらに高まるとしても、1センテンス内のワード数が増えることはないでしょう。

いつの時代にも情報は戦いの勝敗を分ける重要なファクターです。
情報の伝え方によって生きた情報にもなり、逆に捨てられる情報にもなり得ます。
伝える側は、都度 捨てられないために、情報の伝え方にも工夫が凝らされてきました。

Why PlinEnglish? なぜ、プレイン・イングリッシュが求められるのか?

読み手が必要とする情報を彼らが理解できる“ことば”で情報提供することが公正であり、情報発信する者の義務と責任を果たすことだからです。

アメリカ政府:
1970年代に導入
官公庁への国民からの問い合わせが減少、意思疎通が原因で生じた訴えや訴訟のコストが激減。
納税者が法的義務を果たし、パフォーマンスが向上。米国大統領スピーチなどでも使用される。
1980:全米保険監督官協会
1980:新聞・雑誌
1997:米国証券取引委員会
1998:企業の開示財務資料

プレイン・イングリッシュの歴史

Plain Englishの歴史をひも解くと、イギリスの大蔵省より依頼を受けた一人の公務員アーネスト・ガワーズによって1948年に「容易にかつ正確に、言いたいことを読み手に把握させること」の手引書として『Plain Words, a guide to the use of English』 が出版され、つづいて続篇 「The ABC of Plain Words 」が1951年に出版されました。1954年には、同2冊をより抜きあわせた書籍 「The Complete Plain Words」として出版されました。

米国では、政府からの通達される文章に対し、平易な言語のムーヴメントが1970年代に始まり、1978年に当時の大統領であるジミーカーター氏が政府規制を「費用対効果」(cost-effective)と「わかりやすさ」を推進することで、それまでの問い合わせや訴訟における賠償コストを削減し、一人でも多くの国民が規制を遵守し、そのパフォーマンスの向上を目論み大統領令を発令しました。

現在では、多くの機関が平易な言語を義務化する長期的な政策をとっており、1933年証券法に基づいて、証券取引委員会(SEC)は、1998年にその規則に採用し、法的義務化がされました。そして、現在では、新聞、雑誌など一般的に使用されています。

Plain Englishでは、読者の語彙レベルや専門知識のレベルを設定し、どの単語、どの動詞を使用し、いかに効果的に説明するかを想定して書きます。また、そのルールに即した記述で書かれているかをロジカルに判定し、数値化して明瞭にすることができるため、一目瞭然で読みやすさの判断ができます。そのため、なにをどう修正するかで、読みやすいPlain Englishにすることを自分自身で確認ができます。
以下はそのアナリティクスのツールです。
http://synerzy.sakura.ne.jp/demo/jpelc/readability

なによりPlain Englishのルールを学んでいただくことで、日本語の情報をシンプルにし、簡潔に文章を組み立てることへの習得にも大変 有効です。

多くの日本企業はグローバル化を進めるうえで、人材を含む資源を投入していますが、まず円滑なコミュニケーションが最初の一歩です。刻一刻と状況が移り行くビジネスにおいて迅速な理解と判断が求められます。

一人でも多くの日本のビジネスマンにPlain Englishをご理解いただき、スピーディーな意思疎通でビジネスを優位に展開していただきたいと思います。

「記述とは、ひとつの頭脳からほかの頭脳へとアイデアを伝えるための道具であり、記述する者の職務とは、容易にかつ正確に、言いたいことを読み手に把握させることなのです」1948年にPlain Englishの前身である『Plain Words, a guide to the use of English』の著者のアーネスト・ガワーズは記しています。